進行する病気

人間の体をささえる背骨は、椎体と呼ばれるブロック状の骨が連結し合っています。この連結は靭帯によって補強されていますが、椎体前方にあるものを前縦靭帯、後方にあるものを後縦靭帯と呼びます。何らかの原因で後縦靭帯が骨化したものが後縦靭帯骨化症と呼ばれるものになります。後縦靭帯の後方には脊髄が走り、骨化あるいは増大によって脊髄圧迫を引き起こし、発症した部位周囲の痛み、手足のしびれや運動障害、歩行障害などの神経症状が現れます。発症する部位は、頸椎、胸椎、腰椎どこでも起こりうるものですが、特に頸椎で多いものとされます。 後縦靱帯骨化症では、症状が時間と共に自然悪化する事があります。具体的には骨化の拡大、あるいは脊髄圧迫の増強となります。しかし、日常生活における動作でも十分起こりうるものです。圧迫を促進する首の激しい前後屈、転倒・転落による強い衝撃には十分な注意が必要となります。

後縦靱帯骨化症は、自然に治癒する病気ではありません。先ほど述べたように病状の進行の可能性が高い病気となります。症状が強い、日常生活に支障をきたす場合には手術が適応となりますが、脊髄周囲や大きな血管周囲の手術となる為に後遺症や命の危険リスクもある手術であり、決して容易な手術ではありません。 後縦靱帯骨化症の症状悪化に向けて日常生活の環境や動作に注意すると共に、医療機関への定期的な検査を行う事も重要です。レントゲン検査によって診断・評価する事が出来ますが、時にはX線CT検査やMRI検査による精密検査も行われる事があります。初診後の治療によって改善される事も多いですが、自然治癒しない病気であるがゆえに定期的な検査によって進行していないかどうかチェックする事が望ましいです。 現在、後縦靱帯骨化症は特定疾患にも挙げられています。定期的な受診と申請を行う事で様々な公費負担軽減を受ける事が可能となっており、より前向きな日常生活を送れるものとなります。